今週のNZラグビー

11/6 vs イングランド戦


15.マリ・ムレアイーナ
14.ホセ・ギアー 13.サニー・ビル・・ウィリアムス 11.ジョー・ロコソコ
12.マアア・ノヌ 10.ダニエル・カーター
9.アルビー・マシューソン

8.キエラン・リード
7.リチャード・マッコウ 6.ジェロモ・カイノ
5.サム・ホワイトロック 4.ブラッド・ソーン
3.オーウェン・フランクス 2.ケビン・メアラム 1.トニー・ウッドコック
 

 
16.ヒカ・エリオット 
17.ジョン・アフォア (オーウェン・フランクスと交代)
18.アンソニー・ボリック (サム・ホワイトロックと交代)
19.リーマ・メッサム 
20.アンディー・エリス (アルビー・マシューソンと交代)
21.ステファン・ドナルド 
22.イサイア・トエアバ (ジョー・ロコソコと交代)


1.アンドリュー・シェリダン 2.スティーブ・トンプソン 3.DanCole
4.CourtneyLawes 5.TomPalmer
6.TomCroft 7.LewisMoody(C)
8.NickEaster

9.BenYoung
10.TobyFlood 12.ShontayneHape
11.マーク・クゥエト 13.マイク・テインダル 14.ChrisAshton
15.BenFoden


16.DylanHartley (スティーブ・トンプソンと交代)
17.DavidWilson (アンドリュー・シェリダンと交代)
18.DavidAttwood (TomPalmerと交代)
19.HendrieFourie (LewisMoodyと交代)
20.DannyCare (BenYoungと交代)
21.チャーリー・ハドソン
22.DelonArmitage (マーク・クゥエトと交代)

 11/7 イングランドvsオールブラックス 観戦記

 オールブラックスは今年のイングランドに対しては前半の2トライを取るのが
精一杯で完封までは遠く及ばず後半は何とか逆襲を食い止めたようなゲームと
なりました。前回のオーストラリア戦と良く似たゲームスタイルでした、メンバーを
フレッシュに入れ替えて多少は心配がありましたが、何とか世界ランク1位の実力
はイングランドに見せ付けられたと思います。

 大まかに言えば前半35分まではオールブラックス、後半残り15分からはイングランド
といったゲーム展開になりましたが、お互いボール所持を増やそうと自陣からボールを
回しアドバンテージラインを押し上げるスタイルは先週のオーストラリア戦と同じ。両軍
とも中央突破は許さない硬いデフェンスラインを引いて、そしてラックからの球出しへの
反応もとても早くどうしてもバックスへボールを展開していく。そして最後はサイドラインに
押し出されるか、途中で相手の強いデフェンスの押上げからパスミス、ノックオン、又は
キックで相手陣地にボールを送り出す事を繰り返しました。

 ゲーム開始当初はこのイングランドのプレイで少しでも良いプレイがあるとこの日8万人
は入ったサポーターからすごい歓声が上がります。けれどこのイングランドのいいプレイは
単独プレイで終わってしまって連続では見られず直ぐにボールがABに渡ることが前半は
続きました。だから最初はイングランド優勢に聞こえるのだけど実際ゴールラインに攻め
寄るのはABでした。

 この日オールブラックスの攻撃で中心的存在になったのはマアア・ノヌとホセ・ギアー
そしてムレアイーナでした。サニー・ビル・ウィリアムスにはあまりボールが回ってこず
活躍するまでには至らない感じでデビュー戦は終わったようです。

 ゲーム開始から3分内はABの全員攻撃が見られて早速ABは先制トライを取るかなと
思われたのですが、最初の得点チャンスは8分に訪れます。左サイドライン際のラックで
ペナルティーを得てカーターがキックで狙いましたがカーターには珍しく蹴った瞬間に
外れるのが分かるキックとなって先行は出来ません。カーターはこのキックだけ外した後は
パーフェクトなキッカーに直ぐに戻りました。

 ゲーム始まってからはしばらくイングランドの守りにサイドラインに追いやられてばかりいましたが、
14分になってそのサイドライン際を駆け抜けてABのトライタイムが訪れます。しかも連続して2回。

 最初はラインアウトから始まるセットプレイから。ABボールのラインアウトのボールをカーターが
受けるとバックスに展開するのですが、デフェンスの押上が早いのでカーターは2人を飛ばして
大きくサニー・ビル・ウィリアムスにパス。そしてSBWが縦にラインブレイクしてからすぐさま
後ろに続くジェロモ・カイノにパス。このカイノがボールを持って突き進んでからこれまた2人飛ばす
大きなパスでサイドライン際を駆け上がるホセ・ギアーにパス。これを受けたギアーは左隅コーナー
に飛び込みますが、直前に相手ウィングにタックルを受けサイドラインに押し出されます。一瞬ギアー
の下半身はサイドラインに押し出されたように見えましたが、ビデオ判定を見てみるとタックルに来た
WINGの体が下になってギアーの両足は地面につく前に左隅インゴールにタッチダウンしていたと
判定されてトライが認定されます。これに対してイングランドサポーターから大ブーイング。

 カーターのサイドライン際からのキックが見事に決まって7−0となった後、イングランドのキックオフ
ボールはイングランドのノックオンとなってAB陣地5m入ったところでのABスクラムとなります。

 このスクラムからまたセットプレイだと思うけどカーターとノヌが上手く体を入れ替えるような
流れる動きでブラインドサイドをつきあがりムレアイーナがボールを受けて更にイングランド陣地に
駆け上がる。そしてサイドライン際のホセ・ギアーにパスが回るとタックルを受ける手前でギアーは
キックでボールを前に転がす。これにABが流れ込みイングランドはキャリーバックで一旦はトライを
防ぎますがゴールライン手前5mでABスクラムとなります。

 ここからもセットプレイでABスクラムから一旦ホセ・ギアーがスクラム横を縦に突っ込んでから
ラックを作り、このラックからすぐさま出されたボールを受けたキエラン・リードとジェロモ・カイノ2人が
タッグを組んでゴールラインに突っ込みトライを取ります。これで14−0。時間はまだ20分。この後も
ABのトライは見られると期待したのですが、実際はこれでABのトライは止まってしまいます。

 イングランドも少しこの2トライで目覚めたのかABのミスを誘い出して得点してきます。まず
24分にペナルティーから3点を返した後からこの日イングランドが唯一優勢になったスクラムで
ABの勢いに歯止めをかけてきました。スクラムをペナルティーを取るのですが、その対象となった
のがABはトニー・ウッドコック。そしてイングランドに勢いをもたらせたのは3、DanColeでした。
ウッドコックがここまでやられるのはあまり見たことがありません。この日は3回もペナルティーを
取られることとなりました。

 そしてABのバックスでこの日小さなミスを連発したのはジョー・ロコソコでした。この2人の
不運からABのアタックは途切れてしまい、逆に前半最後はイングランドに攻め込まれて終わります。

 後半入ってもABの攻撃はイングランドの強いデフェンスの前に途切れてボールを相手に渡して
しまいます。けれどイングランドが得点するとカーターがしっかりとキックを決めてくれて得点差は
常につけることが出来ました。ゲーム終了の15分前までは。。。

 後半の最初の得点はイングランド。イングランドスクラムでこの日3つ目になるペナルティーを
ウッドコックが取られキックで3点上げ17−6となりますが、直後にはラックでイングランドから
ペナルティーを得て3点を直ぐに返します。

 そして50分過ぎから両軍ベンチの選手を続々と出し始めますが、イングランドはフッカーを
ニュージーランド、ロトルア出身のDylanHartleyに代えます。ABはハーフバックをアンディー・
エリスに代えます。

 52分にイングランドラインアウトで代わったばかりのDylanHartleyのスローインが真っ直ぐ
投げ入れられずABボールのスクラムになります。ここからサニー・ビル・ウィリアムス/
ムレアイーナ/ノヌそしてジョー・ロコソコと上手くボールが繋がって縦にイングランド陣地深く
突き進みましたがロコソコが右サイドラインに押し出される前にキックでボールを蹴ります。
このボールは22mライン内の14.ChrisAshtonがダイレクトで受けてマーク。そしてすぐさま
逆カウンター
アタックが掛けられ、勢いのまま攻め込んできていたABバックス陣の間を突いてイングランド
バックス陣がセンターラインまで駆け上がります。ここでボールを繋いだ(完全にオフサイド
だったけど)BenFordenが真っ直ぐ前方にボールを切り出します。これが上手く転がってAB
ゴールライン手前まで行く。これに対して何とかボールを止めることが出来ましたが、ラックに
なります。イングランドはこのラックからボールが出されるタイミングに併せてフッカーの
DylanHartleyが一人ゴールラインに向かって走りこみます。ラックからのボールが出されると
その勢いのままラックの横にDylanHartleyはダイブしてトライを取ります。(この動きは完全に
ダブルムーブメントだったけど)ゴールライン上のABデフェンスに防がれたように見えましたが
ビデオ判定でトライが認定されます。

 このトライのコンバージョンキックも決まり20−13となりますが、直後のキックオフ後直ぐに
ラックでイングランドはペナルティーを犯し23−13と10点差の状態が保たれます。けれど
勢いはどんどんイングランドに傾いていきます。

 60分過ぎから10分間はお互い攻撃にも小さなミスが続いてボールは両軍の間で忙しく
入れ替わります。得点もお互いのペナルティーから3点を取り合い26−16になります。そして
70分過ぎにラックでのペナルティーを2重に犯した為イエローカードとなったジェロモ・カイノが
Sin−Binに入るとイングランド側サポーターも勢いを取り戻してきます。

 そしてイングランドはそのサポーターの歓声にも押されて攻め込んできます。何度も何度も
アタックをしてはABのデフェンスの前にノックオンやパスミスで自陣に引き戻されたり、大きく
そしてすばやく左右にボールを展開するけどゴールラインには到らなかったけど最後は
左サイドに人数が余って12.ShontayneHapeが左隅に飛び込んでトライを取ったかに
思えました。しかしHapeはボールを前に差し出しながら左隅にボールをダウンさせようとする
ところにジョー・ロコソコに代わっていたイサイア・トエアバが横から強力なタックルをかまして
Hapeの腕から下の体はサイドラインに押し出されますが両手はそのままインゴールに
向かっていました。ビデオ判定でリプレイを見てみるとHapeがタッチダウンする直前に
ボールは手元から離れしっかりとタッチダウンされていないことが分かり、むなしくもノートライ
の判定となります。これに対しては当然のごとくサポーターからは大ブーイング。本当にこの
ノートライはビデオリプレイで見ても微妙なものでした。テストマッチで無かったらその勢いで
主審がトライを認定しても疑われないものだったでしょう。
 
 この後もイングランドは攻め続けましたが、残り5分間をしっかりと守り通したオールブラックスが
26−16で逃げ切りました。

 オールブラックス 26−16 イングランド (前半 17−3)
 

 

 

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