今週のNZラグビー

11/20 vs アイルランド戦 


15.マリ・ムレアイーナ
14.コーリー・ジェーン 13.コンラッド・スミス 11.ホセ・ギアー
12.マアア・ノヌ 10.ダニエル・カ−ター
9.アンディー・エリス

8.キエラン・リード
7.リチャード・マッコウ 6.ジェロモ・カイノ
5.トム・ドネリー 4.アンソニー・ボリック
3.オーウェン・フランクス 2.ヒカ・エリオット 1.トニー・ウッドコック
 

 
16.アンドリュー・ホー (ヒカ・エリオットと交代)
17.ジョン・アフォア (オーウェン・フランクスと交代)
18.サム・ホワイトロック (トム・ドネリーと交代)
19.リーマ・メッサム 
20.アルビー・マシューソン (アンディー・エリスと交代)
21.ステファン・ドナルド 
22.サニー・ビル・ウィリアムス (マアア・ノヌと交代)


1.CianHealy 2.RoryBest 3.TomCourt
4.DonnchaO’Callaghan 5.MickO’Driscoll
6.StephenFerris 7.DavidWallace
8.JamieHeaslip

9.EoinReddan
10.JonathanSexton 12.ゴードン・ダーシー
11.LukeFitzGerald 13.ブライアン・オドリスコル(C)14.TommyBowe
15.RobertKeamey
 

16.SeanCronin (RoryBestと交代)
17.JohnHayes (TomCourtと交代)
18.DevinToner (MickO’Driscollと交代)
19.DenisLeamy (DavidWallaceと交代)
20.PeterStringer (MickO’Driscollと交代)
21.ローナン・オガラ (RobertKeameyと交代)
22.KeithEarls (LukeFitzGeraldと交代)

 

 11/23 オールブラックス vs アイルランド 観戦記

 オールブラックスはまたもや相手チームを圧倒して勝利を収めました。けれど
さすがに先週のスコットランド戦よりは苦戦を強いられましたが、常にゲームを支配
してアイルランドが勢いに乗りそうな状況も早め早めにその根を摘んで行きそして
最後は相手の猛攻を攻める守りで封じ込め勝利を確実にしていった感じです。

 オールブラックスは最終的に20点差をつけて勝ったわけですが、常にアイルランド
に形勢をひっくり返されそうな、得点も追いつき、越されそうな場面が続いきました。
それを常に安心してオールブラックスのリードを、そしてアイルランドに劣勢の気持ちを
もたらせたと思うのはダニエル・カーターのキックだったと思います。

 この日最初のトライが生まれるのはゲーム開始から30分を経過した後でしたが、
それまでは相手の出方を探り合うように、そしてお互い同じようなボールを持って展開
ラグビーに持ち込みラックなどで相手からペナルティーを得るとスコットランド戦とは
違いカーターによるペナルティーキックを初めから狙いました。アイルランドもキッカー
の10;サクストンがしっかり決められるキッカーであるためカーターが決めると
サクストンも決めるような展開が続きました。

 このペナルティーキックの際は昨年からアイルランドのテストマッチでは有名になって
しまった静寂のプレッシャーが相手には掛かられ、サクストンのときは静かに見守る?
と言った感じのちょっと他では味わえない場面を見ることが出来ます。

 この日カーターがプレスキックで外したのは最後のトライ後のコンバージョンキック1本
だけだったのですが、他のコンバージョンも含めた7本のキックもこの静寂の中そして
サイドライン際などの難しい角度でもしっかり決めてくれたことは前述のように相手に
常にプレッシャーを与えることになったと思います。またプレスキックだけではなく攻め
込まれている時の相手陣地に蹴り返すキックも直接サイドラインを切ったりすることの
無い絶妙なところにピンポイントでボールを送ることが出来て、これまたアイルランドに
とっては振り出しに戻されるような自陣から苦労して相手陣地に攻め込まなければ
ならない思いを抱かせました。

 これに対してオールブラックスのほうはキックオフから常にボールを持ってフォワードと
バックス全員が常に動き回り全員によるアタックが続けられ、たとえボールを深く自陣に
戻されてもカウンターアタックが上手く利いてすぐさまアイルランド陣地に戻ってきます。
そして硬い守りを引かれてもボールを相手に奪われること無く何度も何度もデフェンス
ラインの穴を探っていきました。このゲームではこのようにオールブラックスがテリトリー
、ボール所持率も6割〜7割以上を占める結果となりました。

 このオールブラックスが攻め続ける中でもアイルランドはボールを一旦奪うとこちらも
全員参加のアタックが繰り広げられ、これがなかなか強くて、ボールが繋がる。はじめは
オールブラックスの強いデフェンスに穴をあけることが出来ませんでしたが、9−6と
ペナルティーキックでお互い点を取り合ってABがリードした直後の31分にアイルランド
のハイキックでAB陣地の中央に落とすキックオフからボールを奪ってそのままなだれ
込むように、そして早いボール回しで6;StephenFerrisがリチャード・マッコウの横に
出来たデフェンスラインの隙間に駆け込みトライを取ります。これで13-9とアイルランド
リードとなりサポーターも盛り上がります。

 けれどこの勢いは直ぐにスクラムでのミスでABにペナルティーを与え13-12となり
そして取られたら直ぐに取り返すといった感じで前半終了間際にやっとオールブラックス
もアイルランドのデフェンスラインをこじ開け4;オンソニー・ボリックがゴールライン手前
のラックから単独で飛び込みデフェンスタックルを引きずりながらトライを取ります。これで
前半は13−19でオールブラックスリードで折り返します。

 後半入るとABは10分の間にこのゲームを確実に手中に収める為のトライを2つ連続
でとります。このゲームパターンはアイルランドも予想されたと思いますが、その勢いを
停めることが出来ないほどABのプレッシャは強くて早いものでした。

 後半の始まりはサクストンからのキックオフから。早速ABはムレアイーナが素晴らしい
カウンターアタックでアイルランドゴールライン手前10mまで入り込みますがアイルランドも
これを防戦。しっかり守ってボールをAB陣地に蹴り返し観客も盛り上がるのですが、この
サイドラインからのラインアウトをノットストレイトのミスであっさりABにボールを返します。
そしてこのABボールのスクラムから始まる全員参加のアタックであっという間にキエラン・
リードが右端にトライをあげます。

 そしてこの後もアイルランドからのキックオフ後AB陣地になだれ込んでもあっさりノックオン
でボールをABに渡し、ABの逆襲を受けます。これに対してアイルランドは自陣22mライン
でこの猛攻を守ってABのノックオンでボールを奪うとサクストンはこのときは自陣からボール
を繋いで攻めあがるのは無理と判断してか?プラン変更の為か?ハイキックでAB陣地まで
ボールを高く蹴り返します。このボールの落下地点にバックスが駆け寄るのですが、その前
にコーリー・ジェーンがこのハイパントのボールをしっかりとキャッチ、そしてすぐさま逆
カウンター。この流れからあっという間にボールがワイドに展開されるとアイルランドデフェンス
もついて来れずホセ・ギアーがラインブレイクした後リチャード・マッコウが上手くボールを
繋いで最後はサイドライン際を駆け上がったスーパーサブの18;サム・ホワイトロックが
これまたデフェンスタックル2人を道ずれにしながら左端にトライを上げます。

 この左端からのコンバージョンキックもカーターが見事に決め13-33の20点差がつき
ゲームは決まったように思えました。確かに観客もホワイトロックのトライが決まった時には
さすがにどよめきのようなため息のようなものが漏れていたと思います。しかし時間はまだ
50分。これからアイルランドは底力を見せてきます。

 キックオフ後再びABの猛攻に会いますが、自陣22mライン付近でABのパスボールを
No。8;JamieHeaslipがインターセプトして真っ直ぐとAB陣地まで単独で走りこみます。
けれどさすがに彼はABバックス陣の早い戻りに単独で走るのをあきらめAB陣地22m
ライン手前で味方が上がってくるのを待つようにラックになります。このラックでABが
ペナルティーを犯すとアイルランドキャプテンは3点をキックで狙うのは止めてサイドライン
に蹴りだします。

 AB陣地22m内のラインアウトでアイルランドのトライ狙いのアタックが始まるのですが、
ABは守りながらもモールで一度、そしてゴール前スクラムとなったときも1度ペナルティーを
犯しますがこれをことごとくオドリスコルはトライ狙いを選択します。その甲斐あってスクラム
から出されたボールがバックスに展開されるとそのオドリスコルが素晴らしい技量を見せて
トライを取ってしまいます。このコンバージョンが決まれば勢いが持続されそうに思えたの
ですが、サクストンのキックボールはゴールポストに当たりサポーターからはため息混じりの
声が上がります。

 この後ABはやはり取られたら取り返す姿勢でアイルランド陣地深くまで攻め込みます。
そして22mライン内まで入って得たペンルティーをABもトライ狙いで行きます。そして
攻める対象となったのはこの時点ではスクラムでした。けれどこのときには2回もスクラムで
アイルランドがペナルティーを犯したにもかかわらず3度目のスクラムの後はABのフォワード
とバックスの連携ミスであっさりとボールをAB陣地に戻されてしまいました。

 そしてアイルランドはAB陣地に入ると猛攻を仕掛けてきます。これに対してABはしっかり
と守る。その攻防が時間が経つにつれ激しさ増して行きます。時計はどんどん進んでいきますが、
この時点ではアイルランドがAB陣地22m内から引き下がらずアタックを繰り返します。そして
やっと74分にアイルランド22.KeithEarlsが左隅にデフェンスラインを破って飛び込みトライ
を取ったかに見えましたが、ビデオ判定の結果これはコーリー・ジェーンの最終タックルによって
タッチダウンはサイドラインの上と見なされノートライの判定。ABの22mライン内ドロップオフに
変わります。

 この後アイルランドのアタックも続けられたのですが、ABはカーターによるキックボールで
相手を自陣に戻したり、スクラムでボールを奪い返したりしてアイルランドの攻めの起点をつぶし
79分にはアイルランドのパスミスでサイドラインに出たボールからABは目にも留まらぬすばやさ
でボールを繋ぎキエラン・リードがこの日2本目のトライを右端にとってアイルランドを突き放した
形でゲームは終わりました。

 オールブラックス 38−18 アイルランド (前半19−13)

 

 


 

 

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